幻の鉄道

   五新鉄道を行く!!

では実際に行ってみましょう!

    五新鉄道への旅  C 五條市西吉野町城戸地区〜五條市大塔町阪本地区(未成線)


 

以前は鉄格子で第9丹生川橋梁以降へは行けなかった。近年五條市役所西吉野支所職員用駐車場に転用されました。

ほぼ同じ位置から撮影。左が以前の様子。右が現在の様子。

2001年8月に映画「萌の朱雀」が撮影されたトンネル内で上映会が行われました。

城戸トンネルの名盤。赤字ローカル路線確実だったのにも関わらず、予算化され建設されていった。このトンネルから五条駅から12.5キロ地点です。

トンネル内にある待避所。これは大きいサイズです。小さいサイズは前のページで紹介されました。

約760メートルの城戸トンネルを抜けるとすぐに次のトンネルがある。名前は坂巻トンネルで、長さは約860メートルあります。

萌の朱雀の撮影地でもあります。(建設中のトンネルを行くシーンや栄介がトンネルの中に入るシーンに使われた)

ほぼ真っ直ぐに山を貫いている。この辺りは予算が凍結されていたが、繰越金で何とか工事は続けられていました。1979年(昭和54年)6月です。

坂巻トンネルの出口(2001年のイベント時に撮影)小さな橋があって、その後にはまたトンネルがあります。八坂トンネル約220メートル。

八坂トンネル内(城戸方面に向けて撮影)トンネルと橋梁の連続のほぼ直線で来ている。五條から13.520`の地点です。

八坂トンネルを抜けると、緩やかなカーブを描き国道と丹生川を渡って再びトンネルへ進む。宗川橋梁は近代的なデザインで建設されました。

1996年には橋の塗装がされ、綺麗になりました。今でも現役で使っているように見えますね。

宗川橋梁の様子。左が大塔方面からと右が五條・城戸方面から撮影。本当に整備すればいつでも使えそうな道ですね。

これが最後に建設された西野トンネル長さは約570メートルです。このトンネル内で2001年に映画上映会が開かれました。

上映前に挨拶する、河瀬直美監督。撮影現場で上映会が出来るって凄いことですとのコメント。このトンネルから五条駅まで14.42キロです。

西野トンネルの出口。向こうは谷川が流れているようで、橋梁をかけ、その先に立川渡(たてかわど)駅が建設予定でした。用地は取得済みだったようです。

旧国道から見た天辻トンネルの西吉野側出入口。

立川渡の駅からループトンネルの立川渡トンネル長さ約2140メートルを建設し、約50メートル上の天辻トンネルにつなぐ予定でした。

↓天辻トンネルの手前にある谷川の橋梁の橋脚部分。↓            

↑自然にかえりつつあるので、年々分かりづらくなってきている↑       天辻トンネルの西吉野側出入口。

西吉野側に天辻トンネルの名盤がある。トンネル工事はここから掘り進められたそうです。

 

結局は立川渡トンネルの建設はせず、工事は永久に中断されることになりました。天辻トンネルは五新線(阪本線)では一番の難工事でした。

天辻トンネル大塔側出入口。

長さは約5039メートル。建設費約13億円を投じ、約5年の歳月をかけ完成したトンネルです。

1998年に大阪大学核物理研究センターが宇宙の仕組みを研究する施設を建設し、再利用されている。

このトンネルを出ると大塔町阪本地区で阪本駅は出口付近に建設する予定だったが用地買収はされていない。国道168号がすぐ横に迫っている。

こうしてこの先は建設されることなくここで終わる。

2007年度に国道168号の拡幅工事が行われ、阪本側の出口が変わりました。少し山側に削られた感じになっています。

ここで、五新鉄道の遺構が見れるのはここまで。この先新宮まではかなりの距離がある。本当に新宮まで鉄道建設するつもりだったのか?

そうなると莫大な費用が投じられることになり、国家プロジェクト顔負けの費用になるでしょう。

殆ど、トンネルと橋の連続で通る訳ですから、超難工事が続く事だったでしょう。

この先からは五新鉄道沿線でもある、国道168号を新宮まで紹介していく事にします。

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